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   新入社員教育について(2)

  今回も前回に引き続き新入社員教育について話を続けたい。前回は今時の新入社
 員の特徴について簡単にお話ししたが、その特徴を踏まえての話と、やはり新入社
 員教育の基本について考えていこうと思っている。

 1.基本には厳しく、目標達成意識はしっかりと教える
  新入社員の立場から考えてみよう。彼ら彼女らは優秀とはいえ、甘い学生生活か
 ら社会に入ってきた赤ちゃんである。電話応対、マナー・エチケット、仕事の進め
 方、仕事の知識・技術・技能、コンピューター、ビジネス文書などのビジネススキ
 ルなど不安だらけである。まずはその不安解消のための教育は厳しく、基本から徹
 底的に教え込むことはあえて申し上げるまでもないだろう(ただ実際はOJT任せ
 でかなりアンバランスがある)。前述のように扱いにくい新入社員ではあるが、し
 っかりと教えたい。またそのときには目標達成を常に意識させることである。要は
 100%が普通で、99%は未達成であることを言い続けることである(但し、結
 果ばかり重視するとこぢんまりとした結果主義を生むので、プロセスやチャレンジ
 性は同時に重視してあげることである)。

 2.やりたいこととできること、
  そして「しなければならないこと」を理解させ納得させる
  今時の新入社員はやりたいこと、興味・関心(面白そうなこと)しか熱中しない
 し仕事の一つ一つを自分の尺度で面白いか面白くないかを判断するのが早い。すぐ
 に仕事に関心をなくすし、自分からどんな仕事でも楽しくやるための工夫をしない。
 そこには上司・先輩からの指導や仕事の仕方にも問題があるが…
  やはり組織や仕事の構造や目的をしっかりと教え、「しなければならないこと」
 があるからこそ、やりたいことができる意味を常に確認していくことである。目的
 や効果を教えずして仕事は面白くならないのは新入社員ばかりではない。

 3.「これからやる」ことを意識させる
  部下指導の要諦で山本五十六の「やって見せ…誉めてやらねば人は動かじ」があ
 る。もとよりそれは否定すべくもないが、私はこれにもう一つ頭に「これから何を
 やるか」を必ず宣言し、「見ていなさい、見て質問しなさい」等を必ず付け加える
 ことをお勧めする。そうすれば指導する側の教えるという心構えもはっきり出せる
 し、教わる側も集中できる。聞いているようで聞いていない、わかっているようで
 わかっていない、わかっているかわからないかがわからない、という後でガッカリ
 することも少しは解消できる。

 4.OJT指導者の教育とフォローアップ研修に重点を
  新入社員への導入研修を十分にするには費用・時間的に限界がある。職場の経験
 がないうちはやはり実感としての教育を受けようという意識にはなりにくい。とな
 ると導入研修の限界を知るべきであろう。それよりは長く職場で接し指導するOJ
 T指導者の教育を実施して、その目的や意識・ベクトル合わせ徹底し計画に基づい
 て育成していくことの方が効果は大きいといえる(実際は反対に効果が下がること
 もあるが…)。そして前述した指導のポイントや指導のノウハウをしっかりと教え
 ることである。しっかりとした教育を受けさせないで負担ばかり指導者に与える愚
 は犯したくない。
  そして職場経験を踏まえて実感として仕事や人間関係の悩みなどを抱えている新
 入社員の問題解決を行うフォローアップ研修にも力を入れていくといい。私の指導
 先で新人営業マンだけだが、OJTリーダー研修―導入研修―OJTリーダーとの
 同行営業(仮配属)―フォロー研修(新入社員・OJTリーダー別々に)―フォロ
 ーアップ研修というパターンで大きな成果を上げている。

 5.自己成長意欲をうまく利用する
  今の新入社員は「強烈なミーイズム」がある。まずは自分である。それは専門的
 な知識の吸収など自己を高めるために発揮される(反面、会社や組織に対する忠誠
 心は希薄になるが)。
  それをうまく利用して教育に結びつけることである。目標管理などの人事システ
 ムへの連動、資格取得など社内リソースの充実などや、何よりも「君が得をする」
 「君の将来のためだ」といった動機付けの成功ポイントを早く見抜いて、新入社員
 の自己向上に結びつけて仕事を考えさせる方向に持っていければベストといえる。
 以上簡単だが、新入社員への教育のポイントを述べてみた。    

             (1999/ 1/25 人材開発メールニュース第23号掲載)

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