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2001年中高年再就職支援の現場から

 ここのところ中高年の再就職支援の現場に定期的に仕事に行っている。世の中の
動きをストレートに反映してか、新聞報道されている経営破綻企業、リストラ発表
企業の社員の方々、構造的な不況業種といわれる方々などが目の前に現れることが
多い。中には錚々たる企業グループの「元代表取締役」や「取締役」などと、時が
時なら一介のコンサルタント風情ではまずお会いできないような方も混じっている。
また、大手商社などを出てきた方の職務経歴書などを見ていると、日本の高度経済
成長期を“ザ・ショウシャ”と言われ、エコノミック・アニマル(この言葉、すで
に死語かな?)の先兵として、世界中を駆け回っていた光景を彷彿させ、再就職支
援の仕事を忘れて一度酒でも飲みながら話を聞いてみたい思うような人も多い。き
っと武勇談の一つや二つは飛び出てくるだろう。さらに“ザ・セイホ”の面々もた
くさんいる。まさに日本経済発展期の歴史の縮図を見ているようである。

 先に発表された政府の総合雇用対策で、厳しい中高年の失業状況を改善する手段
として、特例で45歳以上の人に限って人材派遣の期間を最長3年間に延長する施
策が打ち出された。私も再就職の現場では、正社員にこだわらずに派遣、契約社員、
嘱託など多様な働き方も考えられるので、視野を広げて検討し、失業期間を少しで
も短くしスキルが錆びつくことを防ぐようによくお話ししているので、我が意を得
たりとも感じるが、実際の多くの再就職希望者は正社員に固執しているのが現実で
ある。

 若い人はそれでも新卒派遣やワークスタイルが選べる派遣に抵抗感はすくなくな
っているが、日本のこれまでの社会通念からいって、正社員にあらずば人にあらず、
とややオーバーだが教育されてきた年齢層には「生業についていない」アルバイト
と同じようなイメージがあるのかもしれないし、わりきれないものがあるだろう。
実際に人材派遣の業界団体の調査を見たことがあるが、現在のまま派遣を続けたい
という人は約半数、本音では正社員になりたいと思っている人が38%という結果
で、どこかで正社員になれない、あるいはなれなかったことの方便、合理化規制が
働いているような気がしてならない。

 さて、相変わらずリストラの嵐が吹き荒れている。バブル崩壊後、平成不況時と
「この道はいつか来た道」とばかりに、リストラを何度も繰り返しているおなじみ
の企業も多いし、これまでの方針を打ち破ってリストラせざるを得ない企業もある。
それぞれのお家の事情があるだろうから一概に良い悪いはいえないが、“賢者は歴
史に学び、愚者は経験に学ぶ”ともいう。
 せめて再就職を目指している個々人の方々には、従来の固定観念にとらわれるこ
となく、自分の能力が発揮できる場を切り開いてもらいたいものである。

             (2001/10/15 人材開発メールニュース第158号掲載)


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