人材開発に関する最新情報をお届けいたします
(2010/05/10 Update)
毎週更新


中小企業経営者団体による人材育成・能力開発 ―サービス業の団体における取組み―
【JILPT 独立行政法人 労働政策研究・研修機構】
http://www.jil.go.jp/institute/research/2010/064.htm

労働政策研究・研修機構「調査シリーズ」より。厚生労働省『能力開発基本調査』によると、中小企業がOff-JTを進めていく際、自社内での実施よりも他の機関などで行われている教育研修機会に依存する度合いが、大企業に比べて高い。そして、外部の教育訓練、研修の機会を活用する場合、民間法人、公益法人が実施するものに加えて、経営者団体、職業訓練法人等の実施する訓練・研修も活用しているというのが中小企業の特徴である。これらの知見を踏まえると、中小企業のOff-JTの実態に迫る上では経営者団体の機能や役割に着目する意義は小さくない。本調査シリーズでは、サービス業分野の8つの経営者団体を取り上げ、各団体が行う教育訓練活動の詳細に加え、活動の背景や活動を進めていく上での課題、さらには仕事上求められる能力に関する基準の策定や厚生労働省が進める「ジョブカード制度普及のためのモデル事業」の活用などといった新たな動きについてまとめた。


新卒採用の悪化に求められる対応〜経済・社会全体のリスクとしての認識が必要〜
【みずほ総合研究所 株式会社】
http://www.mizuho-ri.co.jp/research/economics/pdf/research/r100501employ.pdf

みずほ総合研究所「みずほリサーチ」より。若者の少なからぬ割合が職業能力を高められないとすれば、新興国の追い上げに対抗するべき日本企業にとってイノベーションを担う人材の確保が困難になるばかりか、日本の労働生産性の伸びを抑制する要因となりかねない。これは、少子高齢化によって労働力人口が減少する日本にとって、将来の成長の可能性を制約する大きな問題である。また、非正社員男性は正社員と比較して結婚する割合が低く、少子化に歯止めがかからない一因にもなっている。学校を卒業した若者が支援やマッチング機会を十分に得られず、不本意な不安定雇用に漂流するリスクに対応するためには、若者の雇用環境の悪化を日本の経済・社会全体にかかわる重要な課題として位置づけることが、最も重要であろう。その上で、すでに労働市場に存在する不本意な非正社員への支援を含め、若年雇用対策への十分な財源確保と抜本的な対策強化を行うことが求められる。


サービス評価モデルとしての日本版顧客満足度指数
【株式会社 富士通総研】
http://jp.fujitsu.com/group/fri/downloads/report/research/2010/no354.pdf

富士通総研「研究レポート」より。本研究は、日本版顧客満足度指数(JCSI)をサービス評価モデルと考えた場合の問題点を検討し、改善の可能性を示すことを目的としている。JCSIは経済産業省が主導するサービス生産性協議会が推進主体であるため、その目的は日本のサービス産業の活性化にある。このため、評価モデルは理論面以上に実務的インプリケーションの観点から検討すべきであり、本研究も「評価を実務へ活かす」という視点を中心としてJCSIを再検討している。この結果、JCSIには、(1)サービスの知覚コストを明示的に扱っていない、(2)サービス・プロセスへの配慮の不足、(3)類似概念間の因果関係や期待不一致モデルに関する先験的仮定――といった問題が浮上する。これらを考慮しつつ、代替モデルを試作し、検討を加えている。本研究によるモデルはJCSI改善の1つの可能性を示唆するものと考えられる。ただ、さらにサービス評価に内在する非対称性の問題、その際の参照点に関する分析・検討などが今後の研究課題として残されている。


2009年度「能力・仕事別賃金実態調査」結果概要
【公益財団法人 日本生産性本部】
http://activity.jpc-net.jp/detail/esr/activity000980.html

日本生産性本部の調査。能力等級別賃金については、部長クラスの月例賃金は、1,000人以上の大企業で平均69.4万円、100人未満の小企業で50.5万円。課長クラス以上で規模間格差が前年より拡大した。一方、一般職層では、係長クラスで大企業40.5万円、小企業33.5万円。大卒初任クラスで大企業21.4万円、小企業20.7万円。全般に前年より水準が高まる中、企業規模の差は縮小した。ホワイトカラーの職種別賃金では、過去7年間の推移を見ると、「セールスリーダー」、「プログラマー」や「オペレーター」および「事務職」や「事務職アシスタント」の職種では月例賃金の変動幅が小さく、1.1万円から7千円ほどの差であった。これらの職種は非正社員(パートや派遣社員等)へのシフトが進んでいるため、外部労働市場の賃金相場を参考にしながら、正社員に関しても「職種別の賃金相場」が形成されつつあることが窺える。


平成22年版 パートタイマー白書
【株式会社 アイデム 人と仕事研究所】
http://apj.aidem.co.jp/question/part_timer/22part.html

アイデムの調査。主婦パート個人の経歴・学歴を見ると、最終学歴は高校卒が34.2%と最も多いが、大学卒も19.4%であった。大学進学率は1987年以降急上昇しており、今後は大学卒の主婦パートがさらに増えることが予想される。正社員で働いた経験は、主婦パートの91.6%にあった。企業が正社員経験に期待するものとして挙げた「基礎的な実務能力」や「一般常識・教養」について、主婦パートは、自身が正社員として働いていたときにこれらを得たとしている。にもかかわらず、企業は、主婦パートを採用する際に、中途採用の正社員を採用するときほど、その正社員経験を重視していない。能力の発揮については、「現在の仕事において能力が発揮できている」と回答したのは全体で60.4%となったが、これを「正社員時と同じ職種に現在も従事している」主婦パートに限ってみると、67.8%に増える。このことからも、正社員時の実務経験が現在の仕事に活きている様子がうかがえる。正社員の仕事を整理し、それを主婦パートにうまく振り分けていくことで、主婦パートの能力をさらに活かしていけるかもしれない。


中小企業白書(2010年版)の発表について
【中小企業庁 事業環境部】
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/100426hakusyo.html

中小製造業集積では、製造業の事業所数が大幅に減少。集積内には、我が国の製造業の根幹を支える高度な技術や工程を担う企業及びこれらの強みを活かして集積外から仕事を獲得してくる企業が存在する。個々の企業の強みを活かすことのできる中小企業の連携を確保していくことが重要である。中小企業は、エネルギー起源二酸化炭素の1割強を排出。省エネ支援策を活用することにより一層の省エネに取り組むことが期待される。中小企業では、少子高齢化が進行する中、女性や高齢者の活用等の労働の多様化が進展。多様な人材を活用するために仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に取り組むとともに、必要な仕事に必要な人材が就くために業種間の人材移動や人材定着のための環境づくりを進めていくことが重要である。中小企業は、輸出や直接投資を開始した後に、労働生産性が上昇。国際化にあたって、情報、人材、資金等の課題を抱えており、こうした課題解決を支援していくことにより、国外の成長機会をより一層取り込むことができる。また、貿易の自由化は、中小企業にとってもメリットがあり、推進していくことが重要である。


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