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2008/07/01 Update

ここだけは読め就職自発塾主宰 佐藤孝夫の一言

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就職自発塾主宰 佐藤孝夫の一言

VOL.17 「会社全入時代だが、現実はどうだろうか−1」


 今年は梅雨らしい梅雨が続いている。そんな中、就職活動に日々邁進している学生も多いことだろう。今年の採用・就職戦線は、ここ2−3年の基調を踏襲して、内定出しの最盛期はとうに過ぎ去り、ほぼ終盤の様相を呈している。某就職情報サイトのモニター学生調査によると、5月1日時点の内定率は63.0%、一人当たり内定保有社数は2.1社、専攻する学科や地域、志望する業界で状況は異なるだろうが、学生にとって“売り手”市場の状態は維持しているといえる。

 ところがである。まだ空気みたいな感覚だが、少々、ここ2−3年と様相が異なってきた感じだ。先のモニター学生の状況を見ても、昨年の内定率は65.7%、一人当たり内定保有社数は2.2社、内定社数の平均は0.1社ダウンレベルだが、内定率は2.7ポイントダウンを示している。更に、第一次内定ピーク時に内定を獲得した学生が、さらに就職活動を続けるのは35%、就活終了宣言した学生は60%近くに達し、志望順位の比較的高い企業から内定を獲得して早々と手仕舞いした学生が増加している。

 これは、学生諸君も感じていることだろうが、原油・原料・資源高に円高が重なり、そのうえ消費に陰りが見えてきたことにより、企業業績に大きな影響が出てきた。その結果、採用意欲は強いものの、これまでのようにどの企業もウェルカムとはいかず、採用基準が高まりつつあることを学生が敏感に感じ取っているともいえる。もうこれ以上、良い会社は出現してこないと踏んでいるともいえる。

 とはいうものの、学生1人に2社以上の求人があり、中堅・中小企業の求人倍率7倍近くを勘案すれば、企業規模や業種・職種、採用条件にわがままを言わず、勤務地域をあれこれいわなければ、よっぽど働く気もうかがえない、熱意も知性もみられない学生以外、活動しさえすれば内定獲得は難しくないのだ。大学同様、企業入社の「全入」時代は続いているといっていい。

 しかし、現実は甘くない。誰しもさまざまな希望や条件がある。イメージの良い業界もあれば、行きたくない(知らないだけかもしらないが)業界も多い。結果、大手企業や金融機関に応募者が殺到する。当然、いくら採用意欲が旺盛でも応募者全員を採用できる企業など皆無で、「採用基準に満たない」人、「業界に向いていない」人、「やる気や意欲の感じられない」人ははじかれてしまう。特に、マスコミ報道などで「売り手市場だ」「企業は門戸を大きく広げて応募者を待っている」という言葉に浮かれて、楽々、内定と思って就活に乗り出した学生に限って、準備不足、研究不足で落とされる可能性が高い。同じ全入時代でも、お金を払ってお客さまとして受け入れてくれる大学と、お金をもらって働き成果を出していかねばならない企業とは根本的に考え方が違うのだ。

 出遅れてしまった学生は、その点も考えを改めなくてはならない。



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