VOL.01 「オープンセミナーに参加しよう!」

 昨年同様に急変、激変の就職環境の大転換まではいかないまでも、やはり今期の「就職戦線も異常模様」は確実のようである。日本経済新聞が9月20日にまとめた10年度新卒採用計画調査によると、来春の採用予定計画数は09年春実績に比べ19.6%減、急激に採用数を減らした09年春よりも10年春が厳しい結果となった。11年春の採用計画に関しても、横ばい程度の状況で大きく好転になる可能性は少ないといえる。

 そんな中、ここ数年の企業の採用活動戦術の一環(逆にいえば、学生の就活スタート時点での貴重な手段)としてすっかり定着した感のある「オープンセミナー」の開催が活況を呈する時期になってきた。全体的な基調は採用抑制に傾斜しつつあり、企業によって取り組み姿勢での変化は見られるが、IT系、ベンチャー系、一部金融系、ライフライン系(電力・ガス、鉄道など)、採用しても採用しても離職率が高くなかなか若手が定着しない企業まで、オープンセミナーに学生を呼び込み、それをきっかけに社員交流会・懇親会に引き込み、通常の会社説明会開催前に囲い込んでいこうとする採用戦術が活発になっている。この11月−12月中旬までがピークとなるだろう。

 オープンセミナーは、ご存じの通り、主催する企業の採用選考には全く影響せずに実施されるセミナーであり、プレセミナー、早期セミナー、事前セミナーといった名称で開催される例が多い。企業側が学生への情報提供、自社の社名浸透、認知向上、好感度醸成などを目的として開催するもので、学生側は自分の就活における情報収集、それも生の情報に接することができるのでメリットは大きい。昨今では、このオープンセミナーの参加量、活用度で就活の成果が学生間で大きく差異が付くとも言われている。

 セミナーは、自己分析の手助けをしてくれる就活支援型、プレゼンテーションやロジカルシンキングなどビジネススキルが学べるスキルアップ型、ケーススタディや実習を交えて業界知識が深められる業界研究型、仕事の一部を体験できる仕事体感型、会社説明会に近いプレゼンテーション中心の会社理解型の5種類が開催パターンといわれているが、学生の業界研究、職種研究不足を補完する、改めて仕事をアピールするといった目的もあって業界研究型、仕事体感型が主流となっているようだ。

 学生にとって、業界・職種研究の手助けをしてもらえるメリットは大きいが、セミナーに参加してみての感想、要はセミナーの雰囲気、運営の巧拙、印象度によって企業の選別がスタートする。多くの企業では、オープンセミナー参加者から希望者を募っての社員交流会につなげていく。社員交流会とは、学生と当該企業の経営者、経営幹部、中堅・若手社員との立食パーティ形式の「飲み会」に近い。まあ、フランクに交流して、相互理解を深めましょうというものである。ライブで、濃密な関係構築につながる可能性のある就活方法といえるし、企業が力を入れているなら、その手に乗って利用しない手はないだろう。

 就活はリアルが一番。生の情報がタダで得られるうえに、他大学の友人も出来る。交流会で食事も出来れば一杯飲める。さあ、オープンセミナーに行こう!


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