VOL.04 「自己分析で、自分に向き合う」

 『自己分析』−就活をする学生諸君にとっては、古くて新しい永遠のテーマだが、私のように長年、就職指導に携わっている立場から見ると、自己分析への取り組みがますます軽視されていくようで残念だ。学生の中には、自己分析など取り立ててしなくても、日頃から自分の得意なことや「何をしたいのか」が明確な人もいる。その人は自己分析などしなくても就職活動にスムーズに突入でき結果を出せる。そうした学生は希である。
 反対に、「何をしたいのか」を明確にできない人の方が圧倒的に多いのが現実だ。そもそも「自分のこと」もわかっていない。だから就活を始めると企業からの問いかけに立ち往生し、途方に暮れる。自分のことが「わからない」学生を採用するほど企業もバカではない。そもそも「自分のこと」も理解できていない状態で、「その企業に自分が合っている」とどうして言えるのか、なぜ、応募しているのかを説明できないだろう。

 自己分析をしっかりと「やった学生」と「やらなかった学生」、この差は極めて明確である。情報収集、業界・職種研究、企業研究、自己PR・志望動機、エントリーシート、面接…就職活動のすべての場面で、自己分析はベースになるものでもある。就活ではすべての場面で「自己分析の結果」が聞かれ、答えることばかりだ。自己分析をしっかりと行った時点で“就職活動の80%が成功したと同然”という言葉があるが、自己分析の差が内定格差、成果の差なのだ。学生の2極分化は自己分析から始まっているのではないか。

 さて、その自己分析だが、方法は無数にあるし、方法に決まりはない。市販の自己分析本(ワークシート形式のものが主流)を買ってきて取り組んでもいい。大学ノートを1冊用意し、自分の過去・現在・未来のことをシコシコ書き出していく…これも自己分析作業だ。時間と根気が必要で「つまらない」といってしまえばそれまで。ノートやシートに向かって自分のことを書き出す、そしてそれを俯瞰する…その作業そのものが、自分のことを知るきっかけとなる。

 方法はどうであれ、「自分は一体どんな人間で、これから何をしようとしているのか」を過去−現在−未来の時間軸で理解していくプロセスをじっくりと取り組んでもらいたい。1回ごとに時間をかけて行うのもいいし、毎日短い時間、取り組んでもいい。自分の生活の中で無理をしない程度にやっていくことだ。大切なのは継続してやっていくこと、たっぷりと時間を費やすことだ。気がついたときにノートに自分のことを書き留めてもいい。

 自己分析の結果、「就職しない」という結論が出てもいいだろう。自分のことを十分に知ったうえでの結論なら、自分自身が納得行くはずだ(多くは自己分析もほとんどしないまま、現実の厳しさから逃げるために「就職しない」と決定する)。

 さあ、自己分析を始めよう。自己分析からきっと新たな自分を発見できるかもしれない。また、就職に向けた自分の大きな可能性を発見できるかもしれない。丁度、年末年始でゆっくりと考える時間も取れるであろう。

 自己分析から、自分の今後の方向性が見えてくるはずだ。


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