1月の試験が終われば、いよいよ本番突入だ。情報収集もそこそこに、ネットエントリーにいそしんでいる学生諸君も多いと思うが、自己分析を疎かにして就職活動に成功することは不可能に近い。毎日30分ずつでいい、自己分析を前に進めていくことが勝利の近道でもある。その自己分析の中で、取り組んでもらいたいのが「働く目的」である。
小学校を出たら中学校、中学校出たら高校、高校出たら大学・短大、そこを出たら…当然、就職というように、当たり前の人生のレール、階段、エスカレーターみたいなものに乗り、現在に至った人がほとんどだろうと思うが、実は、大学・短大から就職、社会に出ていくことの間には必然的なつながりはない。「就職しない」という選択肢があってもいいし、いきなり起業するといった「人に使われない生き方」もあるのだ。
多くの学生に働く目的を質問すると、「自立するため」「お金のため」に集中する。中には「安定のため」という意見もある。確かに、就職をすると継続して安定的な収入が得られる(可能性が高い)。バイトは時給だが、月給あるいはボーナスを含めて一定額が基本的には保障される。また有給休暇内であれば休んでも給料が支払われ、就職すると“誰でも”経済的(表面的には精神安定的)には一定の安定性は獲得できる。
しかし、“お金を得る”という要素は「より高い給料を獲得できるか」という金額面の高低での比較でしかないのではないか。今、全国平均で大卒総合職の初任給は20万円台前半、理工系で20万円台後半、初任給の差はさほどではない(もちろん大企業・中小企業の差、業界格差・地方格差はあるが)。より多く貰いたければ、同期であっても能力・実績によって差をつけるところ、当初から歩合や成果給の比率が高い仕事、契約社員採用で高い賃金を支払う会社…「お金のため」の選択肢は無数にある。結果として、就職しさえすれば、定期的に一定額は確保できる…お金をもらうだけでは職業選択の幅は広がらないといってもいいだろう。
22歳で就職する。裁量労働制が引かれていようと基本的に1日8時間働く。通勤時間は前後少なくても1時間、残業も多少する。となると1日のうち、10時間。アフターファイブの付き合いだ、会議が延長だ…といったことで12時間、1日の半分。定年延長で65歳まで働くとして43年間、実質、その半分21年間近く仕事、会社で過ごすのがこれからの人生だ。その長き職業人生を「お金」だけで過ごすのは侘びしいし空しい。お金は本当に「就職する目的」の第一に来るのはとても疑問だ。くどいようだが、就職して働けば、お金は付随して確実に付いてくるものなのだ。
では働く目的は何であろうか。
「社会貢献」「世の中との関わり方の一手段」「自分の人生の夢・目標を実現するための手段(言い換えれば、自己実現の一手段)」、お金以上に重要な要素があるのではないだろうか。人が働く目的は十人十色、いや、一人十色であっていいと思う。自分ならではの働く目的を考えるのも自己分析なのだ。たぶん、「自分ならではの働く目的」がそのまま、志望動機の一部に使える可能性もあるのだ。
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