例年よりは少々遅れ気味だろうか。この1週間あまりの間に、学生から内々定の連絡が届き始めた。旅行大手、メガバンク、政府系金融機関、電機大手、IT系大手、飲料系大手・・・いわゆるブランド企業の内定獲得報告が相次いでいる。昨年の10月くらいから就活がスタートし、半年を超える期間、長く辛い日々だったことは想像に難くない。それでも晴れて第一志望、大手から内々定をゲットすれば、大変な就活も武勇伝で終わる。一部の就活ナビ企業の調査によると、4月末時点での内々定は28%、昨年度よりも6−7ポイントアップ、既に就活終了宣言した学生は20%に達するとのことである。
一方で、落ちまくり学生からのメールも後を絶たない。別の調査によると、今年の学生は10月〜4月までの平均エントリー数は77.6社とのことだが、この4−5月の内々定出しピークを過ぎれば、苦労してエントリーした企業の大半が「ご破算」になる訳で、就活は大手やブランド企業応募段階を終えて第2ステージに向かい、中堅・中小企業へのエントリー・応募が始まる。これまでの就活への反省は大切だが、嘆いていてばかりはいられない。前を向いて歩みを止めない、これからが本番と思うことだ。
そんな中、厚生労働省が発表した今春卒業した就職希望者の就職率は91.8%、過去2番目に少ない数字であることが判明した。3万1,000人が内定のないまま卒業したと推定される。いわゆる「無業者」だ。文部科学省が発表した高校生の就職率91.6%、1万5,000人が就職先が決まらないまま卒業、これに大学院卒、専門学校・短期大学卒が加わるわけで、7−8万人が無業者として卒業したと考えられる。更に、卒業できるのに就活のために卒業延期制度を活用して現実回避した学生も加われば、想像するに恐ろしい現実が眼前にある。
状況は、最悪期を脱出し一部に明るい兆しが見えてきたとはいえ、今春卒業の学生と大差はない。逆に、卒業延期制度を利用している学生分が増加したこと、企業の採用選考プロセスや採用基準の厳格化、加えてこれまで離職率が激しく(パート、アルバイトも定着しにくく)絶えず大量採用を志向していた外食や小売業で、現有社員が辞めないことにより採用枠に余裕がなくなっていること、採用意欲は旺盛でも、海外進出などの戦略上の要請もあり、一部業界・企業では新卒の半分を外国人留学生で予定するなど、新卒を取り巻く環境は一層厳しくなっている。
そのうえ、学生の中での2極化がますます拡大・加速している。昨年、今年と厳しい年が続いていながら10社前後の内定を持っている学生もいるし、第一志望ゲットも多くいる。反面、まったく就活で企業に相手にされないような学生も多く、不本意ながら大学院進学、卒業延期に走る。その結果、八方ふさがりであり、悪循環、負のスパイラルに陥っていっていく。何回かに分けて、学生の何が問題なのかアトランダムに考えていきたい。
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