VOL.17「就活戦線はおわりじゃない」

 省エネ・節電の夏にいよいよ突入する7月がやってきた。このコラムを読んでいる学生諸君の中にも、大震災の影響もあり先行きがまったく予想できない霧の中を、何とか乗り切って内定を獲得した人は多いと思う。約2ヶ月の採用選考の延期があったせいか、6月中旬に至って学生諸君からの内定報告の連絡が一気に増えた。本当に厳しい就活を反映してか、「内定ゲット!」の喜びを爆発させるような、本当にうれしさあふれるメールが圧倒的に多かった。受け取ったこちらも、メールであっても喜びようが手に取るように伝わってきて、震災以来少々暗くなりがちな気分を一瞬、晴れ晴れとさせてくれるメールに小躍りした。

 しかし、内定ゲット組の中では第一志望群の企業の面接・選考待ちも多く、就活終了宣言は先だと言う学生が大半で、この7月上旬あたりが勝負どころといえそうだ。これから第一志望群が控えているとはいえ、報告を受けた範囲ではそれなりの企業からの内定を貰っており「もう、いいんじゃない」とは思うが本人はそうではないらしい。中には地銀3行から内定を獲得した女子学生、震災特需も手伝って大きな躍進が期待されるエネルギー関連のメーカー2社の内定でも満足しない男子学生、業界3−4番手の旅行会社から4社内定をもっている女子学性・・・でも、彼ら彼女らは上を目指す。

 環境がどんな状況であれ、今年も学生の2極分化傾向は相変わらずでありその格差は更に大きく開いたようだ。1社目の内定までは少々手間取ることはあっても、次から次へ内定をとれる学生が数多くいる反面、「内定を1社も取れない」(この業界、このレベルで内定を取れないのはおかしいだろうと思う程度であっても)まま終局を迎える学生が多数いる。

 6月中旬に1日の間にメールや電話、そして直接、4社から内定を伝えられた学生もいれば、同日に3社から「お祈りメール」を受け取り、応募先のストックがすべて消えた学生もいて、くっきりと明暗が分かれるのがすごいし、惨い。
 そして、この先も2極分化は続く。複数の内定をゲットした学生は自信を持ち、内定獲得のコツをつかんで、一段高みに向けて意気軒昂に活動を続ける。一方で、失敗感や自信喪失に見舞われた学生は応募の歩みが滞る、止まる、果ては数社落ちた程度で就活戦線からの離脱いや、逃亡していく。自分を奮い立たせることなく、就活戦線から消えていく。そして「震災の影響だから」「景気が悪いから」と外部環境を言い訳に自分をなぐさめ納得させる。但し、何も解決していない。そして大学院、留学、卒業延期制度、専門学校に入り直す・・・果ては無業のまま卒業に至る。

 しかし、考えてみて欲しい。この時点の内定は所詮、全体から見れば3−4割の比率であり、これから採用選考を始める、震災の傷も癒えて反転攻勢に出る企業など目白押しである。まずは、頭と気持ちを切り換えて、これまでの就活の反省点を整理して、自分を鼓舞して将来に立ち向かっていく姿勢を確立することだ。暑さに負けてはいられない。


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